筋トレにおけるPOF法がもたらす筋肥大へのメリットとは?!

POF法とは?

ハンマーカールをしている男

POF法というトレーニング方法が近年トレーニーの間で浸透してきています。

POFとは「Position Of Flexion」の頭文字からきており、直訳では「屈曲の位置」という意味になります。

その内容は筋力トレーニングの種目をミッドレンジ種目、ストレッチ種目、コンストラクト種目の3つに分類し、1つの筋肉に対して3種類の種目を行うことで、様々な刺激を筋肉に与えるというものです。

1つの筋肉に対して1種類のトレーニングでは可動域や角度によって負荷が抜けてしまう部分があるため、それを補うために様々な角度から筋肉に負荷をかけることで、1つの筋肉に対して満遍なく負荷をかけることを目的としています。

POF法を取り入れることによる筋肥大の効果

筋力トレーニングにPOF法を取り入れることで、筋肥大の効果が高まるといわれています。

「1つの筋肉に満遍なく刺激が入ることで筋肥大する」という解釈でも問題はありませんが、それにはしっかりとしたメカニズムがあります。

POF法が筋肥大に有効とされる理由には、IGF-1(インスリン様成長因子)という物質が大きく関係しています。

IGF-1(インスリン様成長因子)とは、肝臓や筋肉で作られる細胞を成長させる因子のことで、簡単に言えば筋肥大を起こす物質です。

筋肥大を目的とした場合、筋力トレーニングはこのIGF-1を分泌するための手段になります。

筋力トレーニングで効率よくIGF-1を分泌するには3つの異なる刺激を筋肉に与えることが有効ということが分かっています。

  1. 物理的刺激(筋肉への負荷)
    →ミッドレンジ種目
  2. 筋肉の損傷による刺激(筋繊維の損傷)
    →ストレッチ種目
  3. 科学的刺激(乳酸や代謝物によるパンプアップ)
    →コンストラクト種目

POF法はIGF-1が分泌される3つの刺激を全て行い、より多くのIGF-1を分泌することで筋肥大の効果を最大限に引き出すことかできるというトレーニング方法です。

ミッドレンジ種目

ミッドレンジ種目とは動作の中間地点で最大の負荷がかかる種目のことを指します。

ミッドレンジ種目の特徴は、動作時に補助筋が動員されやすいことにより、高重量が扱いやすいためより大きな負荷がかけられることです。

しかしその反面、関節への負担も大きくなるので正しいフォームを習得することと、重量設定を慎重に行うことが大切になってきます。

高重量を扱えることから最大筋力を向上させることできるため、POF法では最初の種目に持ってくることが多いです。

ストレッチ種目

ストレッチ種目とは動作中の筋肉が伸びたポイントで最大の負荷がかかる種目のことを指しています。

ストレッチ種目の特徴は、ネガティブ動作を意識し筋肉を強く引き伸ばすことによって、筋繊維に大きな負荷をかけることができるということです。

使用重量はミッドレンジより下がってしまいますが、高重量では与えづらい種類の負荷を筋肉に与えることができます。

また、ネガティブ動作を意識してゆっくり行う種目が多いので、フォームを維持しやすいという特徴もあります。

コンストラクト種目

コンストラクト種目とは動作中、筋肉がいちばん収縮するポイントで最大の負荷がかかる種目を指しています。

コンストラクト種目の特徴は、ミッドレンジ種目と同じく高重量を扱うことができるためより大きな負荷をかけることができる点と、最大収縮時には血流を遮断するほどの負荷がかかるため、疲労物質が蓄積しやすくパンプアップ効果も期待できる点です。

また、ポジティブ動作時に大きな負荷がかかるため筋肉の収縮を感じやすく、狙った部位に効かせやすいという特徴もあり、POF法では最後に持ってくることが多い種目です。

POF法の取り入れ方

ベンチプレス 筋トレ 男

POF法を取り入れる際には種目を行う順番が大切になってきます。

基本的には、

  1. ミッドレンジ種目
    →最大筋力の底上げを狙う
  2. ストレッチ種目
    →筋繊維にダメージを与える
  3. コンストラクト種目
    →パンプアップさせる

の順で行います。

この順番を間違うとそれぞれの種目のメリットを潰し合ってしまうことがあるので注意が必要です。

また、広背筋や下腿三頭筋(ふくらはぎ)など、筋肉の付き方やその構造上、3つの種目が分類しづらい部位では、POF法は取り入れにくくなります。

ここでは上半身の代表的な部位のPOF法の取り入れ方を紹介していきます。

大胸筋

大胸筋はカッコいい体を作るには必要不可欠な筋肉です。

大胸筋は可動域の広い肩関節の動きによって刺激が入るのでPOF法を取り入れやすい部位と言えます。

ベンチプレス(ミッドレンジ)

<ベンチプレスのやり方>

  1. ベンチに仰向けになる
  2. 肩甲骨をよせて胸を張り出し背中にアーチを作る
  3. バーベルを肩幅の1.3~1.5倍の幅で握る
  4. バーベルをラックからはずしてゆっくりと胸の位置に下ろす
  5. 反動を使わないことを意識し、元の位置まで上げていきます
  6. 必要な回数繰り返す

<ベンチプレスの参考動画>

ダンベルフライ(ストレッチ)

<ダンベルフライのやり方>

  1. 両手にダンベルを持ちベンチに仰向けになる
  2. 肩甲骨をよせ胸を張り出し背中にアーチを作る
  3. 肘は軽く曲げて胸に負荷をのせる
  4. 息を吸いながらゆっくりと両腕を開いていく
  5. 身体の真横まで下ろしたら息を吐きながら元の位置に戻す
  6. 必要な回数を繰り返す

<ダンベルフライ参考動画>

ケーブルクロスオーバー(コンストラクト)

<ケーブルクロスオーバーのやり方>

  1. ケーブルの高さを調整します(高さによって効く部位が異なる)
  2. ケーブルマシンの中央に立ちそれぞれのグリップを握ります
  3. 片足を前に出し上体を軽く前傾させます
  4. 肘を軽く曲げて胸を開きます
  5. 肘の角度は固定したまま左右のグリップが体の正面に来るまで引きます
  6. 大胸筋が最大収縮したらゆっくり元の位置に戻していきます
  7. 必要な回数を繰り返します

<ケーブルクロスオーバー参考動画>

三角筋

肩の筋肉である三角筋は広い肩幅を作るためには不可欠な筋肉です。

可動域の広い肩関節の動きに連動する筋肉ですのでPOF法が取り入れやすい部位と言えます。

また、三角筋は前部・中部・後部に分かれており、それぞれ有効なトレーニングが異なりますので注意が必要です。

ここでは肩幅の広さに直結する三角筋中部にフォーカスしてPOF法の例を紹介していきます。

ショルダープレス(ミッドレンジ)

<ショルダープレスのやり方>

  1. ベンチまたは背もたれのあるイスに座ります
  2. ダンベルを持ち手のひら側がが正面を向くように、ヒジを曲げて耳の横で構えます
  3. 息を吐きながらヒジを伸ばしてダンベルを持ち上げていきます
  4. ヒジが伸び切る手前で止め、息を吸いながら元の位置に戻していきます
  5. 必要な回数繰り返します

<ショルダープレス参考動画>

ケーブルサイドレイズ(ストレッチ)

<ケーブルサイドレイズのやり方>

  1. ケーブルをいちばん下にセットします
  2. マシンの前に横向きで立ち、マシンと反対側の手でグリップを握ります
  3. マシンから少し離れて横方向に負荷がかかるようにして肘を軽く曲げます
  4. 肘の角度は固定したまま息を吐きながら腕を体の横方向へ開いていきます
  5. 上腕部が床面と水平になるまで挙げたら息を吸いながらゆっくりと元の位置に戻していきます
  6. 必要な回数を繰り返します

<ケーブルサイドレイズ参考動画>

ダンベルサイドレイズ(コンストラクト)

<ダンベルサイドレイズのやり方>

  1. 両手にダンベルを持って直立します
  2. 体の側面で肘を軽く曲げて構えます
  3. 肩をすくめないように意識し体の横方向にダンベルを上げていきます
  4. 肩の高さと平行になるくらいまで上げたらゆっくりと元の位置に戻していきます
  5. 必要な回数を繰り返す

<ダンベルサイドレイズ参考動画>

上腕三頭筋

上腕三等筋とはいわゆる二の腕と呼ばれる部位にある筋肉です。

腕を太く見せる筋肉といえば上腕二頭筋というイメージがあるかもしれませんが、通常の肘を伸ばした状態で腕を太く見せるには上腕三等筋を鍛えることが効果的です。

体を側面や背面から見た場合の腕のたくましさは上腕三頭筋の発達が必要不可欠であり、筋肥大を感じやすい部位でもあるのでPOF法の効果も実感しやすいと言えます。

ディップス(ミッドレンジ)

<ディップスのやり方>

  1. ディップスバーの間に立ち両手でバーを握ります
  2. 体を浮かして膝を曲げ、上体を軽く前傾させます
  3. 前腕部を床面と垂直に保ちゆっくりと体を下げていきます
  4. 限界まで下げたら上腕三頭筋を意識し元の位置まで上がります
  5. 必要な回数を繰り返します

※ディップスは大胸筋下部を狙った種目でもありますが、より上腕三等筋に効かせるには上体を前傾させずに行います

<ディップス参考動画>

フレンチプレス(ストレッチ)

<フレンチプレスのやり方>

  1. ベンチまたは椅子に背筋を伸ばして座ります
  2. ダンベルの重りに手のひらを引っ掛けるように持ち、頭の上で構えます
  3. 肘のみを可動させることを意識しゆっくり頭の後ろへ降ろしていきます
  4. 肘が曲がりきるまで降ろしたら元の位置に戻していきます
  5. 必要な回数を繰り返します

<フレンチプレス参考動画>

ケーブルプッシュダウン(コンストラクト)

<ケーブルプッシュダウンのやり方>

  1. ケーブルを上部にセットします
  2. ケーブルマシンの前に立ち肩幅よりやや狭く両手でグリップを握ります
  3. 上体をやや前傾させ両脇を締めて構えます
  4. 肘の位置は固定したまま肘を伸ばして下方向に押し下げていきます
  5. 肘がしっかりと伸びるまで押し下げたらゆっくり元の位置に戻します
  6. 必要な回数を繰り返します

<ケーブルプッシュダウン参考動画>

上腕二頭筋

上腕二頭筋はいわゆる力こぶにあたる筋肉です。

三頭筋が肘を伸ばして押し出す力なのに対して二頭筋は肘を曲げて引っ張る力になります。

上腕三頭筋と同じく筋肥大の効果を実感しやすく、基本的にはどの種目も肘を曲げるという動きなのでトレーニング自体の難易度は高くは無いですが、重量設定を間違えると肘関節を痛めてしまう危険性がありますので注意が必要です。

<アームカールのやり方>

アームカール(ミッドレンジ)

  1. 両手または片手にダンベルを持ち、軽く肘を曲げて構えます
  2. 肘は脇腹に密着させて肘を固定します
  3. ダンベルを巻き上げるように持ち上げる
  4. 巻き上げた時に手を内側に旋回させるより二頭筋が収縮します
  5. ゆっくりとダンベルを元の位置に戻します
  6. 必要な回数繰り返す

<アームカール参考動画>

インクラインベンチアームカール(ストレッチ)

<インクラインベンチアームカールのやり方>

  1. ベンチの角度を45度に設定します
  2. 両手にダンベルを持ちベンチに座ります
  3. 体はベンチに預けてリラックスし腕を下ろします
  4. 胸を張って肘を伸ばしきらない程度に上腕二頭筋をストレッチさせます
  5. 上腕二頭筋の収縮を意識しながらダンベルを上げていきます
  6. 負荷が抜ける前に止めてもとの位置にゆっくり戻します
  7. 必要な回数を繰り返します

<インクラインベンチアームカール参考動画>

コンセントレーションアームカール(コンストラクト)

  1. 足が床につくベンチまたは椅子に座ります
  2. 肩幅よりやや広めに足を開きます
  3. 片方の肩を前に垂らすように構える
  4. 反対側の手は膝に置いて体を支えます
  5. ダンベルを持ち肘を太ももにのせて固定します
  6. ダンベルを胸に引き寄せるよう持ち上げていきます
  7. 限界まで持ち上げたらゆっくりと元の位置に戻していきます

<参考動画>

まとめ

POF法について詳しく解説してきました。

POF法は筋肥大にメリットがあるメソッドですので、普段の筋トレで成長が感じられなくなってきたという人は、ぜひ取り入れてみてください。

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